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宝の山 @男子部中学1・2年「私が、今思うこと」全体発表会

2018年2月21日


 
現在、一年間の集大成として、この時期恒例となった中学各学年での〈今、私の思うこと〉全体発表会が開かれています。
昨日は「男子部中学2年」、続いて本日は「男子部中学1年」で実施されました。
   
昨年と比して今年は、さらに一日の長を感じさせる2年生。
一方、人前で初めての発表をするという緊張感漂う1年生。
いずれも、ものごとを決して一面でとらえるのではなく、多角的に思索した結果、行き着いた聞き応えのある発表ばかりでした。 
 
以下、発表順にその要旨に所感を添えて…。 
 
 
★ 男子部中学2年 (2月20日(火)1時限目)
 

① U.A(4組) タバコ
   
… 身体にどれだけ悪いのかあまり知らなかった。ただ吸っている姿をみてかっこいいと思っていた。しかし、その恐ろしさを知って考えが変わる。アセトンやカドミウムなど二百種をこえる有害物質を含んでいること、寿命が10年以上縮まること、実年齢より老けて見えること、そしてなにより依存症になってしまうことなど、そのデメリットははかり知れない。さらに副流煙による周囲への影響も大きい。「吸っても吸われるな」、より楽しい人生をおくるためにも。
 
(所感)私たちにとって「嗜好品」とは? さらに「自由」とは? また「権利」とは? こうした思索の深まりを余儀なくさせられる喫煙問題である。 
 
 

② A.U(5組) スマートフォンについて

 
… スマホは。今や8割近い人が利用し中学生でも半数以上が使いこなす時代になった。ネットのない生活は現実的ではなくなってきている。またアプリをダウンロードしてそれぞれカスタマイズできるメリットも魅力的だ。しかし反面、欠点もある。依存症にかかっている人は実に51万8千人にも及ぶ。また実際のコミュニケーションが不足しているという事態も招いている。さらに「ながらスマホ」が原因による交通事故も…。今こそ、上手に活用することが求められている。

(所感)ネットリテラシーの向上が求められている。テレビの出現も然り、自動車の普及もそうだったように、便利なものは必ず毒を伴う。
 
  

③ K.N(2組) 歴史の教科書について

 
… 現在、歴史の教科書から消える可能性のある人物がいる。まずは坂本龍馬。薩長同盟や木戸孝允などの存在から自ずと知ることになろうというのがその理由とのこと。さらに出来事として桶狭間の戦いまでも。自分もそうだが、信長に憧れて歴史にのめり込んでいく若者も多いはずである。そもそも、歴史とは過去から今を経て未来に通じる自分の存在を学ぶ大切なもののはず。ただ、唯一、親の七光りに過ぎず、平等院を立てただけの頼通は消してもいいかなと…笑。
 
(所感)一元的な価値観で歴史を眺めることはあやうい。例えば、勝者側からではなく敗者側から歴史を眺め直すことで新たな気づきも生まれる。  

  

④ S.M(3組) 世界で今起こっている格差・差別

 
… 今、経済格差が国内外で広がっている。その要因は18世紀からの資本主義にあると思われる。そこで歴史は社会主義を生み出すも、能力に比例しない状況を生むその体制は長続きしなかった。人間は自然の一部であるとした時、我々もまた弱肉強食で生きるしかないのか。しかし、人間は力関係を越えたところで協力し合うという文明を開化させてきた。にも関わらず、その関係性が崩れ先進国との格差は広がるばかり。果たして、未来は旧石器時代に戻るのか、それとも。答えを出すのは容易ではない。また、誰かのせいにすればいいというものでもまたない。
 
(所感)人が人としてあることの証を基底に据えた上で、複眼的に思考を深めていくその姿勢には拍手をおくりたい。  

  

⑤ T.H(1組) 実は間違っていた言葉

 
… ふだん何気なく使っている言葉の中には、本当の意味とはかけ離れた使い方をされているものが少なくない。(今日は惜しくも私とわずか1票差と20票差でクラス代表を逃した2名にアシスタントになってもらい発表したいと思う。笑 ) さて、肝腎なその言葉であるが、まずは「爆笑」。本来は大勢が一気に笑うことであって笑いを爆破することではない。また思わず笑ってしまう「失笑」や、言葉ではいい表せないほど素晴らしいという意味の「微妙」、またその人の持って生まれたクセである「性癖」や最も優れた部分を表す「圧巻」など。こうした小さなことでも蔑ろにせず大切に扱うべきだろうと思う。
 
(所感)言葉の意味も時代によって変遷を遂げる生き物のようなもの。だからこそ、飼い主である私たちはその出生の秘密に迫りつつより愛護する気持ちを大切にしたい。
 
 
 
★ 男子部中学1年 (2月21日(水)1時限目)
 

① S.M(4組) なぜ勉強をするのか

  
… 『老子』のなかに「魚の捕り方を知れば一生食べていける」という言葉がある。これは、ものの仕組みを学ぶことで、長期的な展望に立って応用していくことがいかに大切かを説いている。学びもその場限りでは意味がない。あくまで能動的・主体的に学ばねばならない。では、そうした学びを実現するにはどうしたらいいのか。それぞれが具体的な未来像を描くことである。海外での活躍を夢見る私は、その歴史も文化も、さらに社交性やコミュニケーション力も身につけるべく幅広く勉強しなければならない。今、目の前の課題の山を見ればうんざりするばかりだが、自分の未来像へ繋がると思えばそれは宝の山に見えてくるではないか。
 
(所感)このような学びの徒こそ、いつ実を結ぶかわからないままに、それでも修行を積み重ねていく「職人」や「修行僧」の姿に重なって見えてくる。


  

② R.H(2組) マンガの存在価値

 
…大人たちは「マンガばかり読んでいるとバカになるぞ」と口々に言う。本当にそうなのか。その価値をあらためて考えてみる。まずはしっかりと「ビジネス」になっている。そして活字以上に「読みやすい」。吉野源一郎の『君たちはどう生きるか』のブームがそれを物語る。さらに「国際交流」に役立っている。それほどマンガは一つの「文化」でもある。最後にその「バリエーション」は他のジャンル以上に豊かだ。今一度、マンガそのものの価値を見つめ直してみて欲しい。

(所感)そもそも価値の無いものなどこの世にあるのだろうか。皮肉なことに、もてはやされ、価値が高まるとかえってそのものの魅力は半減するのだが…。 


  

③ K.N(1組) インターネット動画

 
… 現在、ユーチューバーの存在感が増している。確かに、「動画」のもつ効果は大きく、人々の視覚に訴えてわかりやすいという点に加え、娯楽として楽しむことができるというところも見逃せない。反面、デメリットもあることは否定できない。異なる意見をもつ人たちの間で時に一つの「動画」が「炎上」という状態を引き起こすことも。いずれにしても、「動画」サイトに限らず情報に踊らされることで、思わぬ損害を受けることがあることには注意したい。ユーチューブについては、少なくとも広告収入ではなく、利用料をとるようなシステムに変えてみてはどうかと思うのが。
 
(所感)ネット社会にあって、多くの情報の中から本当の姿を探るのはアクセス数でもなければランキングでもない。ならば、真贋を見分ける目を養うしか道はない。  

  

④ T.U(5組) 優先席の必要性

 
… バスなどの優先席ははたして必要なのだろうか。普通の席に加える形で後から出来た席に過ぎないこの優先席。そう考えると、昔は普通の席にあっても、ゆずり合いが自然と行われていたはずである。当事者からしてみても、特別扱いされることを必ずしも望んではいないのではないか。今、こうして高齢化社会が進行するなか、その席は圧倒的に少なすぎる状況でもある。イタリアでは「ゆずる」ことが当たり前のマナーであり、乗客皆同じという扱いになっていると聞く。実現は一見困難に見えるこうした小さな声をも大切にしていきたいと思う。
 
(所感)「大切に」との思いやりが、いつしかその対象を「特別扱い」して社会の片隅に追いやるようなことになるのなら本末転倒なことである…。
 
  

⑤ R.S(3組) 日本食が嫌いな日本人

 
… 小学校時代の給食にて、残飯のバケツに多くの和食があったことは忘れられない思い出だ。なぜそういう事態に陥ったのだろう。洋食との比較を通じて和食にその原因を探ってみた。まず、豊富な調味料で深みを持たせた洋食に比べて「味」が薄いのではないか。またカラフルな洋食に比べ、なんとも地味な「色」が目立つ。さらに、「魚」は食べ方にもマナーがあり実際面倒でもある。そこで、なるべく骨抜きの魚を調理することや味つけに工夫したりして、東京五輪までには、日本食を積極的に好むような日本人が増えることを望みたい。
 
(所感)食も文化。ならば今の形になるまでには、多くの人と時間の堆積があるはず。食に限らず、どんなものにも見た目では計り知れない「隠し味」あり。

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