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〈東京手描友禅〉の小倉貞右氏(12期卒業生)にお会いしてきました@第61回東京都伝統工芸品展

2018年1月21日


 
丁稚奉公から始まり、出口のない厳しい修行の歳月を経て、ようやく一つのカタチが見えてくる世界。そんな「職人」による匠の業がこの国のさまざまな伝統と文化を支えてきました。
 
本校12期卒業小倉貞右(ていゆう)さんは、200年つづく「東京手描友禅」の制作を半世紀以上にわたり手がけてこられた現役の伝統工芸士でいらっしゃいます。
これまでに東京都知事賞や染芸展大賞など数々の賞を受賞なさり、一昨年(平成28年)には、長年にわたるその功績が認められて瑞宝単光章をお受けになられました。
 
     小倉貞右氏の主な経歴
  昭和18年 東京新宿区高田馬場に生まれる
  昭和37年 四代目田畑喜八先生に師事
  昭和39年 京都市染色デザイン講座第一期修了、卒業作品展優秀賞
  昭和42年 日本伝統工芸新作展入選
  昭和47年 美智子妃殿下の訪問着制作
  昭和55年 通産大臣指定伝統工芸品に認定
  平成 3年 東京都伝統工芸士に認定
  平成 7年  新宿区染色優秀技能者表彰、東京都工芸染色協同組合理事
  平成 9年  東京都工芸染色協同組合常任理事
  平成15年 第41回染芸展 東京都知事賞
  平成21年 関東経済産業局長賞
  平成22年 第48回染芸展 東京都知事賞
  平成24年 第50回染芸展 家庭画報きものサロン賞
  平成27年 東京都伝統工芸産業功労賞
  平成28年 叙勲 瑞宝単光賞
 

Q:久我山時代はどうでしたか? 
 
 「…久我山時代の仲間はみんな大学へ進学していく中、私だけは異端児のように、京都へ数年間修行に出ました。朝早くからの廊下の雑巾掛けに始まる厳しい毎日でした。同年代のみんなとは違う、そんな暗い青春時代を過ごしたのでした。(笑)…」
 
Q:職人が次第に少なくなってきていると言われていますが…
 
 「…こうした時代にあっても、そんな私のもとへ弟子入りする若者もいます。ある大学の経済学部を卒業後、一旦デザイン関係の会社に就職するも、デザインそのものとは無縁な仕事を任され、以前私の友禅を目に留めてくれていたことがきっかけで一念発起してアトリエを訪ねてきてくれたのでした。…」
 
 
この度は、新宿高島屋(11階)で開催されている(1/18-23)第61回東京都伝統工芸品展に、華やかでかつ江戸の粋な雰囲気を染め上げた数々の反物をはじめ、バックや小物類に至るまで、全て手作りの作品を数多くご出品され、同時にその場で実演もなさっています。
開催期間はあとわずかとなりましたが、お近くにお出かけの際はぜひお立ち寄りください。
 
なお、京や加賀などの他の友禅との相違点や、制作の過程などの詳細については、先日アトリエにてテレビ取材を受けた際の様子 こちら (YouTube) をご覧ください。
 

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