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11/28 『第4次産業革命』の時代を生きるために @女子中学3年《続・働くということ》

2017年11月30日


  
女子部の進路指導の一環として実施されている特別授業、「働くということ」シリーズ。
 
次年度以降に文理選択を控えた中学3年生を対象にした授業としては、ここ最近、例えば化粧品メーカーなどの研究職にある方々にお越しいただき、理系の学びの面白さとその将来性などについて貴重なお話をうかがう機会をもってきました。
 
しかし、この度は、新たに視点を変えて、経済産業省(同省政策局・産業人材政策室)から講師をお招きし、まさにこれからの時代とこの国の行く末に照らして、今こそどのような学びが必要で、今後求められている生き方はいかなるものなのかについて、それぞれ確かな根拠に基づいた説得力溢れるアドバイスをたくさん頂戴しました。
 
 
   続・働くということ
   〜 理系?文系?
     『第4次産業革命』の時代を生きる
                    ために〜
 
   経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室
   室長補佐  橋本 賢二 先生
 
 
「時代」を見通すためには、まず「今・ここ・私」をしっかり見つめ直すことから始めなければならないということを、あらためて自戒するとともに、何事においても視野狭窄に陥ることなく複眼的に広くその可能性を求めていく環境づくりが、学校にあってもいかに重要であるかということを再認識するに至った、たいへん有意義な90分間となりました。
 
以下、印象的なお言葉から…
 
 
◆  これからの産業構造の変化
 
●人生100年時代に突入すると同時に、AIや膨大なデータとの共存が求められるようになり、それに伴い、おのずから「働き方」も変わらざるを得なくなります。
●これまで「Work for Life」であったものが、これからは「Work as Life」に価値が転換されていきます。それは、例えば仕事と家庭は峻別せざるを得なかったのが、これからはその両者は両立する発想が当たり前となり、キャリアも他律的に受容してきたものが自律的に形成していくものに変わっていくのです。
●「第4次産業革命」とは、現在進行中のものすごい技術革新を意味するのですが、そのうちの「ビッグデータ」も2年後には視聴するのにDVDで18億年もかかるようなデータが倍々に増加していくぐらいの想像をはるかにこえた驚異的な勢いなのです。
●今は、「コンピュータが目を持った時代」と言えるのです。そうなると、例えば、医者の仕事もその病状の判断や処置、さらに薬の処方に至る領域などはAIに委ね、医師自身は目の前の患者の精神的な部分も含めた総合的なサポートの要素が増してくることになるでしょう。
●「車」という概念も、自動運転化が進めば、「運転するもの」から「移動する(居住)空間」に変容していくでしょう。
●ラップの芯のようなコストゼロの「ゴミ」が、今や自由工作の大切な道具としてネット上で売買されるような価値の転換もおこっています。
●したがって、「働き方」も「何時間働いた」や「何年会社にいた」ではなく、「成果」とそれを支える「スキル」が評価されるようになってきています。
●加えて、ライフスタイルも、教育・仕事・引退といった分割型から、螺旋型にいつでも学び、学びながら働き、働きながら学ぶといった流れに変わっていきます。それは言い換えれば、学び続ける、働き続けることのできる時代の到来であることをも意味するのです。
 
 
◆  これから必要な能力、スキル、心掛け

●今年亡くなられた日野原重明先生(享年105歳)のように「死ぬまで現役」という生き方が理想的なモデルであるといえましょう。
●これから必要な能力や資質について、専門知識やリテラシーといった「知識」はもちろん不可欠ですが、そうした「知識」の領域は勉強すれば得られます。しかし、その「知識」を動員してことをなす「行動」の領域については一朝一夕に身につくものではなく、習慣的に続けることを重ねていかないとなりません。
 
 
◆ これからどう過ごすべきか
 
●学生が自分のサークル活動やアルバイトを通じて「行動力」や「コミュニケーション能力」を養っていると思っているのは大きな勘違いです。これからの時代、「違い」のある世界の中で生き抜いていかねばならないことを考えれば、他のグループ、年代や地域を越えた人々と積極的に接することが必要となります。
●働く社会人としての基礎力は、「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力(チームワーク)」の3つになります。
●成長の目標を言葉にし、実際に取り組み、その上で振り返る、こうした「行動」「学習」のサイクルが求められます。
●そのためにも、小さな変化や身近な違和感に気づくこと、「なぜ?」と疑問をもつことを習慣化したいところです。
 
 
◆ まとめ

●大切なことは、選択肢を狭めないことであり、興味関心・好奇心を広くもつことです。
●基礎知識を身につける勉強については今しかできません。
●意味は自分の意思で作り、価値の最大化を目指しましょう。
●知識をどれだけ持っているかではなく、知識をどのように使えるかが重要です。
●世の中の様々な課題にどう向き合うか考えてみましょう。
 

 

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